
今回は,要件の1つである「券面額」について,いくつかの具体例を検証しましょう

※「券面額」とは,債権の目的として給付すべき金額のことです。
その@【退職金請求権】
退職金請求権は,労務の提供をした代償としての性質を持つため,退職をした時に初めて被転付適格を有することになります。
そのA【保険金請求権】
保険金請求権は,保険事故が発生して初めて保険金請求権が具現化するため,保険事故が発生した場合に被転付適格を有することになります。
そのB【敷金返還請求権】
敷金返還請求権は,賃借物件を明け渡した後に賃貸人がする未払家賃の回収や物件の清掃の費用を差し引いて残ったものについての返還請求権のため,被転付適格を有するには契約が終了して賃借物件の返還することが必要になります。