これに伴い,引上げ分の割増賃金を支払う代わりに,年次有給休暇とは別の「代替休暇」を付与することが可能になりました。
例えば時給1,000円の人が,月80時間の時間外労働をしたとして考えてみましょう。
<代替休暇を取らない場合>
1,000円×1.25×60時間=75,000円
1,000円×1.5×20時間=30,000円
<代替休暇を取る場合>
1,000円×1.25×60時間=75,000円
1,000円×1.25×20時間=25,000円
+5時間分の代替休暇(引上げ分25%の差額5,000円を時間給に換算)
ということになります。
ただし,代替休暇の単位は半日または1日とされていますので,端数の代替休暇の時間をどのように取得するか(他の有給休暇の時間数とくっつけて取得するなど)は,労使協定で定めておく必要があります。
また,代替休暇を与えることができる期間は,1ヶ月の法定時間外労働が60時間を超えた月から2ヶ月以内です。