2012年01月10日

就業規則・休日が明確に決まっていない事例U-A

前回の続きで,今回は月給を時給に換算するところからお話します。
決まっている条件は,以下の通りでした。
・基本給21万円,管理手当2万円
・週1日は休日(曜日は不定)

時給に換算する計算式は「月額給与÷月平均所定労働時間」です。
まず月額給与は,管理手当も含みますので23万円となります。

次に月平均所定労働時間を計算しますが,今回の例は所定労働時間の定めがなく,実際の労働時間が労働基準法の定めを超えることは明らかです。
ですからこの場合は,1週間40時間,1日8時間,1年につき52週+1日の労働であるとして,
40時間×52週間 + 8時間×1日=2,088時間を1年の労働時間とします。
これを12ヶ月で割って,174時間が月平均所定労働時間となります。

よって23万円(月額給与)÷174時間(月平均所定労働時間)=1,322円が時給となります。


これで前回の時間外労働の例1週間分を計算すると,

1,322円×1.25(法定外労働)×16時間
      +
1,322円×1.5(法定外・深夜労働)×1時間
      +
1,322円×1.35(法定外休日労働)×6.5時間
      +
1,322円×1.25(週40時間を超える法定外労働)×6時間

これをまとめて

26,440円(法定外労働)+1,983円(法定外・深夜労働)+11,601円(法定外休日労働)+9,915円(週40時間を超える法定外労働)=49,939円が残業代ということになります。
posted by テッキー at 10:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 残業代の計算(中級編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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