この分配する手続には，「弁済金交付手続」と「配当手続」があります
弁済金交付手続は，債権者が１人の場合や，供託された金額（原資）で弁済すべき金額の全部を賄える場合に行われます
①債権者に手続費用を納めさせ，裁判所は「弁済金交付日」を指定し，債権者＆債務者に通知します。
②裁判所書記官が，弁済金交付計算書を作成します。
③弁済金交付日に，裁判所から，弁済金交付計算書に基づく支払の証明書をもらいます。
④裁判所からの証明書をもって供託所に行き，供託金（弁済原資）から弁済金を交付してもらいます。※剰余金がある場合は，債務者に交付されます。
配当手続は，差押が競合している場合（債権者が２人以上で，供託された金額（原資）では全部の差押債権額を賄えない場合）に行われます①債権者に手続費用を納めさせ，裁判所は「配当期日」を指定し，債権者＆債務者に配当期日の呼出状を送達します。
②裁判所書記官が，配当表を作成します。
③配当期日に，配当表に基づく支払の証明書をもらいます。※配当に異議がある債権者は，証明書をもらわずに，配当異議を述べることができます。
④裁判所からの証明書をもって供託所に行き，供託金（配当原資）から配当してもらいます。
⑤配当期日に出頭しない債権者がある場合は，配当金額をそのまま供託されます。
仮差押債権者は，そのままでは配当金等を受領することができないので，本案での判決などの債務名義をとったことを，配当等の手続をする裁判所に上申することが必要です
