2012年01月16日

変形労働時間制の事例【時間外労働の算出方法T】

変形労働時間制でも時間外労働は発生します。
今日は,変形労働時間制の時間外労働の算出方法についてお話します。

@まず,1日ごとの時間外労働になる時間をカウントします。これは,所定労働時間を超え,かつ,法定時間(8時間)を超える時間の合計です。
(ア)所定労働時間が8時間を超える日の場合は,その所定労働時間を超えて労働した時間
※例えば1日の所定労働時間が9時間の日に10時間働いた場合
  →10時間−9時間=1時間
(イ)所定労働時間が8時間より少ない日の場合は,1日8時間を超えて労働した時間
※例えば1日の所定労働時間が7時間の日に10時間働いた場合
  →10時間−8時間=2時間
(ウ)1日ごとの時間外労働になる時間数(ア+イ)
※上記の例では,ア(1時間)+イ(2時間)=3時間。これが1日ごとの時間外労働の時間数です。

A次に,1週間ごとの時間外労働になる時間をカウントします。これは,所定労働時間を超え,かつ,法定時間(40時間)を超える時間の合計です。
(ア)所定労働時間が週40時間を超える週は,その週所定労働時間を超えて労働した時間(ただし,@で1日ごとの時間外労働とされた時間は除く)
※例えば週所定労働時間が43時間の週に45時間働いた場合
  →45時間−43時間=2時間
  その中に1日ごとの時間外労働となる時間が1時間ある場合(@ア)
  →2時間−1時間=1時間
(イ)所定労働時間が週40時間より少ない週の場合は,週40時間を超えて労働した時間(ただし,@で1日ごとの時間外労働とされた時間は除く)
※例えば週所定労働時間が週39時間の週に43時間働いた場合
  →43時間−40時間=3時間
  その中に1日ごとの時間外労働となる時間が2時間ある場合(@イ)
  →3時間−2時間=1時間
(ウ)1週ごとの時間外労働になる時間数(ア+イ)
※上記の例では,ア(1時間)+イ(1時間)=2時間。これが1週間ごとの時間外労働の時間数です。

次回に続きます。
posted by テッキー at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 残業代の計算(上級編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。